そこで、イエスは言われた。「清くされたのは十人ではなかったか。ほかの九人はどこにいるのか。
新約聖書 ルカによる福音書 17:17
10人のライ病人が
イエス様に癒されました。
ところが、癒された事を感謝して
イエス様の所に戻ってきたのは
一人のサマリヤ人だけでした。
つまり、
癒されたのは10人でしたが、
救われたのは一人でした。
9人にとって
イエス様は病を癒される方であったが、
自分の全てではなかったのです。
病が治れば､
それ以上に
イエス様は必要ではありませんでした。
彼らは
命の交わりの機会を失いました。
ここでは奇跡が
信仰を引き起こすのではない
ということを教えています。
イエス様の所に戻ってきた
一人のサマリヤ人にとっては
イエス様が全てとなりました。
彼は体だけでなく
心も生き返ったのです。
つまり、救いを得たのでした。
「あなたの信仰があなたを救った」
とイエス様は言われました。
このサマリヤ人は癒やしを通して、
救い主イエスの御業を見て感動し、
感謝する為に戻ってきたのです。
イエス様が癒しを行われたのは
彼らがこの世で
健康で不自由なく生活する為
ではありませんでした。
その目的は
彼らをご自分の元に立ち返らせ、
回復させる事でした。
私たちは、どうでしょうか。
私たちはとかく恵みを喜びますが、
恵みを与えて下さる方に
振り向き、忘れてしまう事が
多いのではないでしょうか。
「助けて下さい、
この困難から救い出して下さい」
と祈って、一旦救い出されたら、
神様への感謝を忘れてしまう。
どれ程、願い事の祈りが多く、
それに比べ
なんと感謝の祈りが少ない事でしょう。
私自身、
9人の内の一人ではないかと思いました。
私たちは皆イエス様に出会って、
暗闇の中から
驚くべき光の中へと招き入れられた者です。
この救われた喜びと感謝の思いを忘れず、
恵みを数えつつ
信仰の道を歩んでいきたいと思います。
