種という言葉は、聖書の始まりから登場している

神様は「種」を最初に造られた
神はまた言われた、『地は青草と、種をもつ草と、種類にしたがって種のある実を結ぶ果樹とを地の上にはえさせよ』。そのようになった。
旧約聖書 創世記 1:11
神様は創造の最初期に、植物が「種を持つ」ようにデザインされました。これは偶然ではありません。神様のご計画には、増え広がること、再生されることが最初から織り込まれていたのです。
ヘブル語の“種”が示す深い意味
「種」はヘブル語で“Zara(ザーラ)”といい、「種をまく」「まき散らす」という意味があります。つまり、種とは単なる存在ではなく、「命を運び、拡がり、実を結ぶもの」なのです。
神様は種を「良し」とされた
「良し」とされたのは、種そのものではなく、先の可能性
地は青草と、種類にしたがって種をもつ草と、種類にしたがって種のある実を結ぶ木とをはえさせた。神は見て、良しとされた。
旧約聖書 創世記1:12
神様は、種を「良い」とされました。完全なデザインをもって創られた種は、今もその力を持ち続けています。私たちが生きる堕落した世界においても、神様は種を通してご自身の回復のご計画を進めておられるのです。
私たち人間にも「種」があるということ
外見だけではない「霊的な遺伝子」
赤ちゃんが生まれると、すぐに「お父さん似だね」「お母さんにそっくり」と言われます。それは、私たちが「種から生まれた存在」であることを自然と理解しているからです。時間が経つにつれ、性格や癖、才能、思考まで、さまざまな部分で親に似てくることに気づきますよね。
私たちは誰の種から生まれたのか?
すべて神から生れた者は、罪を犯さない。神の種がその人のうちにとどまっているからである。その人は神から生れたので、罪を犯すことができない。
新約聖書 ヨハネの第一の手紙3:9
この聖句は、神様の霊的な種によって新しく生まれた者は、もはや罪の奴隷ではなく、神様の性質に生きるようになることを語っています。
朽ちる種ではなく、永遠の御言葉から生まれる
新しい命は、御言葉の中にある種から始まる
あなたがたが新たに生れたのは、朽ちる種からではなく、朽ちない種からであり、生ける、いつまでも変わることのない神の言によるのである。
新約聖書 ペテロの第一の手紙1:23
神様の御言葉は朽ちません。その御言葉という「種」から、私たちは新しく生まれたのです。霊的に新生したということ。
あなたの中に蒔かれた“種”は「愛」です
神様の愛の中で生まれ変わる
神はそのひとり子を賜わったほどに、世を愛して下さった。それは御子を信じる者が、一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。
新約聖書 ヨハネによる福音書 3:16
神様は、イエス様を通して「新しい種」としての出発を与えてくださいました。その新しい命が表すもの――それこそが「愛」なのです。
愛とは
愛は寛容であり、愛は情け深い。ねたむことをせず、高ぶらず、誇らず、無作法をせず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みをいだかず、不義を喜ばずに真理を喜び、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える。
新約聖書 コリント人への第一の手紙 13:4~7
愛の実は、神様の種によって生まれ変わった私たちの人生に、自然と実を結ぶようになります。
それにしても、聖書はすべてを教えてくれるのだなぁと、個人的に感激の嵐です・・・!
イエス様ご自身が「種」でした

イエス様は地にまかれた「からし種」
イエス様は、世から軽んじられ、柔和で謙遜なお方でした。しかし、イエス様が語られた「神の国」は、すべてのものに勝る栄光に満ちたものです。
まいているうちに、道ばたに落ちた種があった。すると、鳥がきて食べてしまった。ほかの種は、土の薄い石地に落ちた。そこは土が深くないので、すぐ芽を出したが、日が上ると焼けて、根がないために枯れてしまった。ほかの種はいばらの中に落ちた。すると、いばらが伸びて、ふさいでしまったので、実を結ばなかった。ほかの種は良い地に落ちた。そしてはえて、育って、ますます実を結び、三十倍、六十倍、百倍にもなった。
新約聖書 マルコによる福音書 4:4~8
私たちは、種をまく者として生きる
愛をまき、神の国を広げていく
神様の愛を受け取った私たちは、今度はその愛を世にまく側になります。
あなたがたが互に愛し合うならば、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、すべての人が知るようになるであろう。
新約聖書 ヨハネによる福音書 13:35
あなたは何の種から生まれ、どこへ向かいますか?
神様が最初に創られた「種」。それは、いのちと愛のはじまりでした。今、私たちはその御言葉によって新しくされ、神様の愛という種をまく使命が与えられています。この地上で、何倍にも実を結ぶように。その一粒の種が、誰かの人生を変える実りとなりますように。