ローマはロマン!?エジプト女王クレオパトラ×3人の男たち(カエサル・アントニウス・オクタヴィアヌス)

    古代ローマや古代エジプトの歴史を調べるのが好きな私。特に、クレオパトラは気になる存在です。名前を聞くだけで、心の琴線がピンッ!と張るような感覚を覚えます。そんな私が、クレオパトラと3人のローマ人男性(超大物BIG3)との関係について面白くお伝えしていきますね。


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    ユリウス・カエサル ── 魅惑を見抜く戦略家

    クレオパトラ カエサル オクタヴィアヌス

    「愛するが、溺れない」がカエサルの哲学

    クレオパトラとカエサルの出会いは、現代まで語り継がれる歴史の幕開けでした。その時代、エジプト王朝はローマの支配下にありました(もうエジプトに力はありません、というか、ローマが強すぎる)。王位継承のゴダゴダで、クレオパトラには後ろ盾が必要でした。そこで、彼女はすごい手段に出ます。ある夜、カエサルの部屋に贈り物の縦断が届きます。なんと、それに巻かれた女王が現れたのです。

    そこから、二人は恋人になります。これは余談ですが、私は今で言うパパ活に近い気がしますね・・・。戦略的であり、愛から始まってはいません。しかも、クレオパトラは20代前半、カエサルは中年50代くらいですから。しかし、次第に二人は惹かれあっていきます。とはいえ、単なる恋ではありませんでした。カエサルは恋にロマンを求めず、国家戦略の一手として愛をも操る男だったのです。エジプトという穀倉地帯の掌握、ローマの覇権拡大――それらを同時に叶えるパートナーが、クレオパトラでした。

    カエサルがクレオパトラを受け入れたのは、王家の血筋だったからです。とはいえ、美しく若い女性というのもあり、まぁ・・・そういうことだったのでしょう。

    「借金王」と「贈り物の魔術師」

    そんなカエサルですが、ローマ1の借金王でした。その内訳は、剣闘士の祭典でもなく、豪邸の建設でもない。書籍、友誼、贈り物――知性と人間関係、そして愛に注がれていたのです。愛人クレオパトラ(カエサルはすでにローマ人の妻がいます)に贈られた品々もその一環。「モテたいから贈る」のではなく、「喜ばせたいから贈る」――これは現代にも通じる、“本物の恋”のセオリーでしょう。

    カエサルの凄みはここにあります。数々の女性を愛しながらも、誰からも恨まれず、誰からも忘れられなかったという“奇跡の人間関係力”。その理由は、「関係を切らなかったこと」。クレオパトラに対しても、ローマでの名声を損なうことなく、エジプト女王という“非日常の存在”を優雅に受け入れたのです。人間関係も人生を動かす大きな投資だとも言えますね。勉強になります。


    クレオパトラに惚れ込んだアントニウス ── 欲望と忠誠の板挟み

    カエサルの側近にして、クレオパトラに恋する戦士

    次にクレオパトラの前に現れた男、それがマルクス・アントニウス。筋肉隆々のローマ人、男盛りな40歳の戦士。彼の魅力は、軍神マルスのような肉体と、演説で民衆を泣かせる感性の共存でした。ちなみに彼は、カエサルの側近でした。フィリッピでの戦いでカエサルの敵を討ち取り、栄光の中で東方総督となります。そこで出会ったのが、あの女王――クレオパトラでした。

    二人の関係は、ロマンというよりむしろ「舞台劇のような耽美と破滅の愛」です。カエサル亡きあと、クレオパトラと相思相愛になるのです。彼はもう骨抜き状態で、自分のすべてを彼女に注いだも同然でした。贅沢を極めた祝宴、ナイル川での金色の舟、夜ごとの仮装舞踏。

    愛か、ローマか

    しかし、ローマは愛に寛容ではありませんでした。アントニウスが「ローマ人ではなく、エジプト女王の虜になった」と世間が噂だって、それは政治的信用としては雪崩のように崩れていきました。ローマに背を向けるように見えたアントニウスに、カエサルの甥であるオクタヴィアヌスは「裏切り者」の烙印を押します。実際、権力的立場はアントニウスとオクタヴィアヌスは同じくらいでした。カエサル亡きあと、3頭政治なんて言われていたくらいです。

    ともかく、戦争が勃発します。アクティウムの海戦でアントニウスは敗れ、亡くなります。そして、クレオパトラも後を追うように自害したと言われています。または、共に自害など、いろいろな説はあるようですが。壮絶なまでに「クレオパトラに命を捧げた男」として歴史に刻まれました。


    オクタヴィアヌス(アウグストゥス)── 初代皇帝、ローマの礎

    カエサルの跡を継ぐ若き男

    カエサルの甥であり、後継者でもあるオクタヴィアヌス。ちなみに、シェイクスピアでは冷徹な策略家として描かれますが、実際は24歳にて、人妻で妊娠中の女性に恋をしたロマンティストでもありました。その女性の名はリヴィア。前夫との離婚後、二人は結ばれ、生涯を添い遂げます。その連れ子ティベリウスが後に二代目皇帝となることも含め、ローマ皇室の“系譜”はこの恋から始まったのです。

    そんな彼ですが、クレオパトラともどこかで対面しているかと思います。しかし、彼は彼女に溺れることもなく・・・むしろその逆だったかもしれませんね。すでに心に決めている女性・リヴィアがいますし。何よりもカエサルの甥であり、アントニウスの件もあり、かなり複雑な思いでクレオパトラを見ていたのではないでしょうか。

    結婚に関する政策のあれこれ

    オクタヴィアヌスはただの為政者ではありませんでした。ローマで初めての皇帝になるわけですが、土台はカエサルが築いたものです。それを忠実に再現していったようにも見えます。ともかく、オクタヴィアヌスが着手したのは、ローマに蔓延していた「結婚しない」「子どもを産まない」という風潮に対する徹底的な対策でした。「ユリウス姦通罪」「ユリウス婚姻法」を制定し、法の力で健全な家族の再構築を試みます。

    この政策はすごいです。結婚しないと出世できない、子がいないと社会的に不利になる、だから人々は家族を作り始める。まるで水を断って城を攻めるかのような、“法による愛の強制”。古代ローマ人はギリシア人のように哲学を、ユダヤ人のように宗教を拠り所とせず、人の行動原理を「法」に託しました。だからこそアウグストゥスの政治は強く、永く、人々の心に根を下ろしたのです。

    この記事の本題に戻りますが、オクタヴィアヌスはクレオパトラに落ちることはありませんでした。ローマの政治に専念したのです。女王と恋に落ちた男たちを、冷ややかに見つめ、沈黙の中で勝利するのが、オクタヴィアヌスという男だったのです


    恋も結婚も、すべてはローマに通ず

    カエサルは「贈り物で喜ばせ、女に恨まれぬひとたらし」。アントニウスは「すべてを捨てて女と生きようとした、英雄的敗者」。オクタヴィアヌスは「法と制度でローマを作り変えた初代皇帝」。そして、彼ら三人の人生に触れた女こそ、絶世の美女・クレオパトラ。世渡り上手ともいえましょう。一人の女の存在が、愛と政治の接点に火をつけ、古代ローマという巨大な劇場を揺らしました。

    ローマはロマンだなぁと、個人的には思います(親父ギャグですw)。クレオパトラと、ローマ三巨頭(カエサル・アントニウス・オクタヴィアヌス)から生まれる歴史は、まさに人間ドラマの最高峰のように思えてなりません。

    【補足】私がクレオパトラに惹かれた理由

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    クレオパトラとは、一体どんな女性なのか。一体この頃のエジプトやローマはどんな世界だったのか。私はある漫画を読んでから興味が強まりました。それまでは興味なんてなかったというよりも、そんな古代にあった話など考えたこともありませんでしたから。ともかく、その漫画とはーーー「クレオパトラ(里中 満智子 著)」。私はKindleに入れて、時折思い立った時に読んでます。それくらい大好き。

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    \ ロマンスいっぱいでキュンキュンしました /

    365paradise
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