カルティエ『ベニュワール』とは?
ベニュワールの名前の由来と誕生背景
「ベニュワール(BAIGNOIRE)」はフランス語で“バスタブ”を意味し、その名の通り、楕円形の柔らかなフォルムが特徴です。誕生は1912年。カルティエがロシアの皇族のために特別にデザインしたことが起源とされています。この独創的な楕円の形状は、後に「バスタブのよう」と称され、「ベニュワール」と命名。パリの上流階級の女性たちの間で人気を博し、カルティエを代表するクラシックウォッチとして現在も愛され続けています。ジュエリーのような気品と、時計としての実用性を兼ね備えた名品です。
楕円フォルムの美しさと女性らしさ
カルティエのベニュワール、最大の魅力は、柔らかく美しい楕円フォルムにあります。この曲線美は、直線的なデザインが多い腕時計の中で際立つ存在感を放ち、まるでジュエリーのように手元を上品に彩ります。丸でも四角でもない絶妙なラインは、女性らしさやエレガンスを自然に引き出してくれるのが特徴。細身の手首にも優しくフィットし、華奢ながらも芯のある印象を与えるデザインです。カジュアルにもフォーマルにもなじみ、年齢を重ねても長く愛用できる“一生モノ”の美しさがここにあります。
30代で『ベニュワール』を選んだ理由
節目にふさわしい「ご褒美時計」を探して

私はついこの間、ベニュワールを購入しました(しかも初カルティエ!)。「ぜひ、撮ってください〜」と店員さんが勧めてくださり、コソコソせずに堂々とパシャリと撮影。こういったお心遣いが嬉しいと思いながらの購入でした。
シンプルだけど存在感があるデザイン
実は私、前に「高級腕時計は必要ない」と豪語していたんです。今も若干その気持ちはあるのですが(だって、見栄だもん)、それでも私の心はとことん欲しており、抑えることができませんでした。要らないと強がっていたのです。買ったところで誰にも迷惑かけない、自分だけのためだと思い込みました。それも、カルティエだからこそ。他のブランドにはない、洗練された美しさがあり、女性ならきっと一度は憧れるでしょう。欲しいと思った今が華だと思い、清水の舞台から飛び降りた次第です。

「一生モノ」として持てる安心感と価値
元はチープカシオを使用していた人間です、私。比較として、安いから良い悪いを言いたいわけではありませんが、カルティエというハイブランドの時計を使うことは私にとって大きな価値を得るきっかけにもなりました。つまり、高いものは高いなりの価値があると感じましたわけです。約123万円で購入したので「一生モノにするぞ〜!」という意気込みあっての購入。この心こそが価値なのだなと。そういった心意義が雰囲気にも現れてくる気がします。なぜなら、カルティエのベニュワールを着けだしてから、これに見合う品ある女性でいようと日常から心がけるようになったからです(その効果も肌感覚、感じています)。
他ブランドと比較して見えてきた、カルティエの魅力
実は、ロレックスと迷っていました。
私、結構思い切った買い方をしたのです。もしロレックスに在庫がなければ、その足でカルティエに行こうという買い方。つまり、ロレックスが第一候補だったのです。エンブレムマークの王冠のように、時計の王様だと思っていたからです。それに、母親がロレックス好きだったので、良いものだと色眼鏡もかかっていたのかもしれません(本当にいい時計だと思う)。とはいえ、ロレックスでは希望のものが在庫なしとのこと。諦める他ありませんでした。残念というよりも、私はこれを「運命だ」と受け止め、「カルティエこそが私の運命だ」と心を切り替えたわけです。
今のロレックスの商法、あまり好きじゃないなぁ・・・(在庫あるでしょ・・・?)とは言っても、カルティエを購入するに至ったのも、カルティエの商法にまんまとひっかかったといっても過言ではありません。どういうことかといいますと・・・
価格改定でカルティエに駆け込みました(笑)
2025年5月14日(水)にて数%値上げするというカルティエ。どの商品も、どんどん手が届かない存在に。元々高いベニュワールが、雲の上のようになりそうだと感じたため、背中を押されたというか、尻叩きにあった感覚でした。まんまとデッド訴求で購入に至ったわけです。
自分はもう少し賢いだろう・・・など傲慢にも思っていたわけですが、ロレックスにするか・カルティエにするかをずっと迷っていたので、とんだミーハーだったわけです。これが私の正体かと内心苦笑。お店までの道のりで、私はふとこう思いました。なかなか手に入らない女(ロレックス)と、デッドが差し迫る貴重な人(カルティエ)※男でも女でも同じ、みたいなね。この感覚わかる人がいたら、多分私と意気投合すると思います。
ジュエリーブランドならではの繊細な作り
ジュエリーブランドの時計を買うことに、私は少し戸惑っていた時期もあります。なんといっても、ロレックスと比べていたから。ですが私、丈夫な高級時計が欲しかったわけではありません。大人になりたかったのです。腕時計をして仕事をしている、30代の知的な女性として。30代ってね、複雑なんですよね。

後悔しないための購入ポイントと注意点
正規店と並行輸入、はたまた中古、どこで買うべき?
結論、正規店一択をオススメします。安全だからといった、わかりきった理由は抜きで、価値として今からお話をいたします。これは持論ですが、高いお買い物は、単なるその物だけを購入しているわけではないということ。じゃあ何かというと、思い出や心といった、目には見えない自分だけの宝であり価値。私で言えば、30代の大人な女性として、高級時計で心機一転したかったからです。
もし、少しでも安くという心を最優先にしていれば、身元不明な並行輸入を利用したり、はたまたはフリマアプリなど中古品で妥協していたでしょう。並行輸入と中古は同じではありませんが、価値を考えれば似たようなものだと私は思っています。そうなるくらいならば、買わなくてもいいなと。
カルティエで自分の名前を登録する嬉しさ
ブティックで購入すると、保証書がつきます。これが安全性。そして、名前など自分のデータも顧客情報として登録できます。何かあっても、どこのブティックでも保証を受けられるのです。時計である以上、いつかは動かなくなるでしょう。そんな時、堂々とブティックにお直しとして持ち込みができる安心感も大切ですよね。
カルティエの時計は資産価値もある?
中古市場でのベニュワールの評価
売却するつもりはありませんが、気になって調べてみました。↓
状態 | 中古価格の相場 | 定価に対する割合 |
美品(保証書・箱あり) | 約50〜70万円 | 約70〜85%(※定価80万円前後と仮定) |
使用感あり・付属品なし | 約35〜50万円 | 約45〜65% |
ヴィンテージ・限定品 | 価格上昇することもあり | 100%以上のケースも |
定価以上になるケースの例
「100%以上のケース」とは、人気・希少性・状態が合わさったときに起こる現象です。特にカルティエはジュエリー感覚でコレクターも多く、海外バイヤーによる高額買い付けも価格高騰の要因ですね。こればかりは、運もあるかと思いますが。
【限定モデル・コレクターズアイテム】
ベニュワールの数量限定モデルやホワイトゴールド×ダイヤモンドモデル。生産数が少なく、海外でも人気があると、定価80万円が中古で100〜120万円に。
【廃番モデル】
クラシックベニュワールの旧デザイン(極小サイズなど)。廃番後に希少性が増し、ヴィンテージ市場で高騰することがあります。
【状態が極上+付属品完備】
未使用に近い美品・正規保証書・箱付き。買い逃した人が新古品感覚で購入し、定価と同等〜超えで成立。
まとめ|30代の今だからこそ選びたいベニュワール
一生モノの時計が与えてくれる心の満足
大前提、時計が自分の価値ではありません。しかし、心の糧にはなります。特に30代女性となると、人生の方向性や結婚の有無、キャリアのことなど、いろいろと本気で悩み出す過渡期だと思っています。20代の頃のような無鉄砲さもなく、かといって成熟した・完成したわけではない、どこか迷いもある濃い年代だなと。そんな時期にこそ、一ついい時計を持っておくのは良いことだと思います。
とはいえ、私もつい最近まではチープカシオでしたから。1万円あればお釣りがでます。店舗で購入は基本的にはなく、ネットで手に入れられる安価でヴィンテージライクな時計。海外のオシャレさんも使用されているので(雑誌でよく見かけます)、高級時計にこだわる必要は本当のところないかもしれませんが。ともかく、常に着けておきたい腕時計はあってもいいと思います。

これからも長く寄り添ってくれる存在(時計)へ
時計って不思議ですね。時計というか、腕時計ですが。アクセサリー的な要素も若干ある気もしますが、時間確認という実用性もありますし、いつの時代でも腕に所持しておきたい物だなと個人的には思っています。ああ、働く大人は時間と常に隣り合わせ!ああ、大変、ああ、ありがたい!
私の場合はカルティエのベニュワールで落ち着きましたが、理由が定まらない方は、いきなり大金をはたく必要はないかと思います。チプカシをとりあえず着けてみるなどね。アップルウォッチでもいいし、いろいろあるかと思います。ロレックスでも、シャネルでも、エルメスでもいいし。
この記事、腕時計に思いを馳せるあなたのためになれば幸いです。