私は普段、マーケティングを駆使してプロジェクトを運用することや、記事ライティング、メールマガジンなどでDRMを行うことなどの仕事に携わっています。長年それに関わってきた中で、本当に選ばれる(読まれる)ライティングとは何なのかをここでお伝えします。テクニック論ではありません。私なりの経験値から語る、生きた経験から導き出した答えです。
文字に“波動”があるという考え方

読まれる・売れる文章にはエネルギーが宿っていると私は考えます。それがつまり、「文字波動」というもの。文字に宿るエネルギーや感情の波のことを指します。これはオカルトでもスピリチュアルでもありません。私たちは日常的に、こうした“言葉の波”を無意識に感じながら生きています。
たとえば──
- 心にグッと響いた手紙
- なぜか何度も読み返したくなる文章
- 単なる広告なのに、深く共感してしまうコピー
これらにはすべて、書き手の「意図」や「感情」が込められ、読んだ人の心に“波動”として届いているのです。そして、文字に秘められた意味に共感したということ。表面的には気づいていないかもしれないけれど、心の奥底では、自分に何かしら必要だから響いたのだと思います。
書き手の「状態」が、言葉の伝わり方を左右する
私は書き手なのもあり、その視点から言わせていただくと・・・どんな状態でその文章を書いたか、これは重要です。どうして重要なのかといいますと、文章を表面だけ整えても、読み手は“奥”にあるエネルギーを自然と感じ取るからです。すごいですよね、人間って。
皆さんがよく使用するLINEを例にすると、きっと理解しやすいかと思います。目の前はただの文字の羅列なのに、その奥に秘められた情報が見えてきませんか?喜び、悲しみ、怒り、怠い、口先だけ、本音だ、などなど・・・。
ましてや、メルマガやLPなどのセールスライティングはもっと繊細です。たとえば、「売らなきゃ」「集めなきゃ」といった焦りやプレッシャーの中で書かれた文章は、読み手にとってもどこか息苦しく、スルーされがちです。そういう経験はよくあります。逆に、「喜んでもらいたい」「少しでも役に立てたらうれしい」と思いながら書かれた言葉には、どこか温かさや親しみを感じさせる力があります。
直接のコミュニケーションではなくても、その先には「生きた人間」がいるんですよね。ですので、適当だったり横暴な状態で紡ぎ出した言葉には、そういうエネルギーが乗って当然です。だから売れないのです。魂胆が見えているんですよね。感じとっているわけです。
喜びから書くと、言葉にエネルギーが乗る
私は文章を書くとき、こう考えています。
- この文章を読んで、気持ちが少し軽くなればいいな
- 誰かの気づきや、新しい視点のきっかけになればうれしい
- 何より、「なんか好き」「また読みたい」と思ってもらえたら最高
このような“喜び”や“願い”から生まれた言葉は、自然と軽やかで、届きやすいエネルギーを持ちます。それが、「文字波動」です。
テクニックではなく、“共鳴”を起こす
ライティングを仕事にしようとすると、いろいろとテクニックを勉強したがる人が多いです。それも最低限、大事です。しかし、テクニックだけ詰め込んでも意味がありません。それならば、AIと同じ。文字というのは、口では出さないけれど、歴としたコミュニケーションです。いくら構成や言い回しを磨いても、言葉の奥に想いがなければ共鳴は起きません。むしろ、想いがしっかり乗っていれば、少々つたない文章でも人の心を動かします。
ですので、私はテクニック以上に「どんな気持ちで書いているか」を大事にしています。“文章力”よりも“伝えたい力”。“理論”よりも“情熱と誠実さ”。それこそが、読んだ人の感情や行動に働きかけるのです。
「文字波動」を活かす3つのポイント
① 書き始める前に、自分の感情を整える
焦りや不安から書くと、その波動が文章にも反映されます。深呼吸して、「どうなってほしいか」「何を届けたいか」を先に感じてみましょう。
② 相手の喜ぶ姿をイメージする
読み手が「ふっと気持ちが軽くなる」「前向きな気持ちになれる」など、読み終えた後の“変化”をイメージしながら書くこと。
③ 自分の“好き”を文章に込める
「この言葉、なんか自分でも気に入ってる」「このフレーズ、好きだな」そんな“自分の喜び”が文章に波を生みます。
自分の思いから生まれた言葉が、誰かの心を喜ばせる
たとえ情報量が多いわけでも、専門性が高いわけでもなくても、心から発信された文章には、確かな力があります。読み手の心に届き、行動を後押しし、気づきをもたらす——それが、「文字波動」の力なのです。そして、それは、特別な才能ではなく、“誰でも”使えるもの。だからこそ、もっと自由に、もっと喜びから、あなた自身の言葉にエネルギーを込めてみてください。
さいごに|この考えに至ったワケ
文章は、ただの情報ではないと気づいたのは、私がメールマガジンのみで1500万円を売り上げた経験からです。マーケティング思考だけでいけば、売るためのステップがあります。たとえば、いきなり30万円の商品を提示しても、人は買わないわけです。300円ではないのですから・・・(300円でもいきなり出す人はいないでしょう)。だからこそ、マーケティングという人間心理を駆使したフレームワークがあるわけです。
しかし、それで売れるならば世の中は大繁盛ばかりでしょう。なぜ、売れないのか。私はここでテクニックを手放しました。お客さんを心理テクニックに当てはめて、その通りに提供していくことに嫌気がさしたというのもあります。人間ってそんなに単純じゃないでしょうと。そして、何のために物を買うのか・・・それらを想像した時に、私はテクニックがむしろ邪魔に感じました。
綺麗な文章だから売れるんじゃない。真摯に伝えた言葉だからこそ人は耳を傾けてくれる。また、本当に生きた情報だからこそ信憑性を一瞬で感じ取り、耳を傾けてくれる。ここにはエネルギーがあります。嘘偽りや、適当なテクニックではありませんし、勝てるわけがありません。以上となります。

私のこの境地は、ある意味では経験を積んできた“プロ”だからこそ言えるものかもしれません。それを“マスタリー”というそうです。私の尊敬する大先輩の方が、下記の本を教えてくれました。何かを成し遂げたいと思っている方は、ぜひ一度本書を手にお取りくださいね。


\ 仕事と人生を成功に導く不思議な力 /