【正社員に転職】フリーランスやめたらラクになった|自由の裏にある“見えない代償”とは?

    仕事に悩みはつきものです。私は約3年間、フリーランスのライターでした。実際、気ままで自由に働けました。私を縛るものはないもの。そんな「自由に働ける」「好きな仕事ができる」と見られがちなフリーランス。でも本当にそう?自由の裏には、それなりの代償があるのです。いえ、今だからこそ言えるけれど、自由でもなかったです。時間から自由になったはずなのに、時間に拘束されるのですから。今は正社員へと転職できたので、これまでの歩みと共に、本音とアドバイスを記していきたいと思います。

    INDEX

    フリーランスをやっていた頃の現実

    たしかに自由だった。けれど、これは幸せなのか・・・?

    私は企業さんと業務委託という形で契約を結んで、毎月のある程度まとまった報酬をいただいていました。けれども社員ではないため、毎日出社する必要もなく、服装も気にせず、決まりきったルールも特別なく、本当に業務をただこなすだけの要因でした。朝はいつ起きてもいいし、夜も然り。満員電車とは無縁でしたね。その代わり、結果が全て。育ててくださるといった概念は与えられず。しかし私の場合、それは合っていました。時にプレッシャーもありましたが、会社員の頃にはなかった自由を感じていました。

    とはいえ、私はこの生き方に疑問を感じるようにもなりました。一言では説明のつかない、漠然とした大きな不安があったのです。

    社会保障・税金・電気代・家賃・交通費などすべて自己負担

    東京で一人暮らしなので、ただ生きているだけでもそれなりの金額が毎月出ていくのが現状です。フリーランスが苦しいな、辛いな、と思ったのは、こういったお金の問題が第一にありました。業務委託でいただいた報酬は、私のかつての会社員時代とほぼ同等でした。しかし、社会保険や税が抜かれず(契約している会社が負担するわけでもなく)、なんやかんやで計算すると、フリーランスで生きていくには厳しいのが現実でした。ぶっちゃけますと、フリーランス3年間は、貯金などおろか、むしろ赤字で生きていました。本当に本当に、お先真っ暗でした。

    案外、精神的にも孤独になりがち

    金銭面だけではなく、精神的にも削られていました。一人で自由きまま、最高じゃん!と私も最初は思っていました。きっと誰もが憧れそうな自由な働き方・生き方。しかし、1年もすれば虚しいだけでした。大前提、お金がないので、いくら時間が作れても遊べませんでした。欲しいものも買えず、気軽に出掛けられず。結局家に引きこもって作業をするだけの日々で、誰とも会わず・・・惨めさを感じる時もあった、寂しい孤独な時期を過ごしました。

    ノマドワーカーになれると夢見ていた

    私がフリーランスになる前、ノマドワーカーになれるんだと根拠もなしに、ゆるく幸せな生き方を夢見ていました。しかし現実は生活苦と孤独で、「一体自分は何をしているんだろう・・・」と絶望していました。これがフリーランスの現状です。とはいえ、成功している人もたくさんいらっしゃいます。私は本当に平凡で、やり遂げたい夢もなく、ただ楽に生きたいからフリーランスを選んだだけです。求めていた自由に、逆に苦しまされたくらいには、お金の重要性を一番身に沁みて痛感しました。

    フリーランスをやめたきっかけ

    お金や結婚、社会的な証明など、将来に対する不安

    フリーランス2年目頃から、「このままじゃ絶対にダメだ」と警報のようなものを自分の中で強く感じました。ギリギリで生きていくことはできるでしょうけれど、もっと幸せに生きれる道はあるのだと感じたのです。そのためには、やはりお金が必要でした。入ってきた収入を、その月で使い切る(でないと生きていけない)、こんなことを繰り返していれば、貯金は夢のまた夢で、奈落の底に落とされそうな気もしましたね。その暗い道筋から抜け出したく、フリーランス2年目にして、転職活動を始めましたね。

    世間の30代って、どんな感じ?直面して感じた絶望エピソード

    経済的な困窮がフリーランスを辞めたい一番の理由でしたが、それとは別で、自分の生き方に不安を覚えたからです。気が付けば私も30代で、本来ならば結婚をして子供を産んでいてもおかしくはない時期だという現実を全身で実感したのです。20代後半の時にフリーランスになったのですが、あの頃はギリギリ20代、何か夢見て一発成し遂げようと意気込んでいました。今ならわかります。遅い、というか、考えが浅はかだなと。挑戦することは誰もができることですが、結果を出せるのはほんの一握り。才能とは違うと思います。運と心身の体力がすべてと言っていいくらいに。あとは、マーケティング脳があるかどうかなど。・・・そんなことはどうでもいいですが、30代にして、お金に困窮して生き方・働き方に迷ってばかりの自分が急激に情けなくなったのです。これじゃあ、結婚もできないじゃない。恥ずかしいやと、気落ちする日々でした。

    転職活動のリアル

    フリーランスから正社員になるのは大変

    先ほどのお話のように、もう一度人生を立て直したく、転職を決意しました。先に結論からいいますと、転職活動は1年くらいかかりました。肌感覚の感想・考察ですが、30代の転職はハードルが高いということ。そして、フリーランスから正社員になるのは想像以上に選ばれにくいということ。私はフリーランスになる前でも、転職経験が4社ほどある転々とした生き方をしていた人間です。それもあって、まぁポジティブにいえば、選考に進めるコツはそこそこ理解していたつもりです。ある種の成功体験をもっていた私でも、30代の転職は上手くいかないことをすぐに悟ったわけです。たった1年、2年の差であれど、世間は30代という括りで見なすのです。若くはないのです。

    どうやって転職できたのか

    これは私の体験談ですが、フィールドをよく選ぶべきです。実は私、80社くらい応募しました。選考に進んだケースも多々ありましたが、選び放題な状況では決してなかったですね。結果論でいえば、80社以上応募して、やっと1社内定に辿り着いたわけです。流れとしては、大手のリクナビ転職、マイナビ転職で応募し続けていましたが、本命に書類で落とされ、適当に応募したところ(申し訳ございません)は通るという、虚しい転職活動の日々でした。

    大手転職サイトで絶望を味わう日々

    これじゃあ、まともなところに就職できないと焦り出したのが、応募80社に近づく頃でした。なぜこんなにも上手くいかないのか、いろいろ調べた結果、わかったことがあります。大手の転職サイトは倍率が高すぎるということ。とんでもなく優秀な人も多く応募します。分母が大きいから当然ですよね。そんな中には、本気で転職ではなく、自分の市場価値を確かめるためな試しの人もいるでしょう。

    妥協してよくわからないところに就職するくらいなら、現状のフリーランスで我慢するしかないと覚悟も若干決めていました。それくらいに、転職はもう夢のまた夢だとわりと本気で思っていました。私は別にエリートではないけれど、そこそこいけるかもなんて、とんだ過信もしていました。その分、ショックは大きかったですね。何度涙を流したことでしょう。

    大手転職サイトで応募しても、なかなか内定までたどり着けない理由
    • 1求人あたりの応募者数が多すぎる。特に人気職種や未経験可の求人だと500人以上が応募することもある。
    • 採用担当者は最初の書類選考で8〜9割を落とすため。
    • クリックしてすぐ応募できるシステムなので楽。だからこそ、誰でも簡単に応募できる=応募者が増える。

    【リアル体験談】マスメディアン経由で内定が決まった

    大手の総合的な転職サイトを使っても、もうまともに決まらないと判断しました。そこで、もっと業界や職種に絞ったサイトで転職活動しようと方向転換しました。結論、大正解でしたね。2週間で内定が決まりました。嘘みたいだけど、本当の話です。それが、マスメディアン。

    ↑ここでライターの正社員として採用されました。


    大前提、私はライティングがメインのお仕事に就きたいと思っていました。その際、具体的な職種や条件を挙げてもいいのですが、あえて絞らずに(間口が狭くなることを恐れていました、何せ大手で80社近く落ちたので)、経験が活かせそうなところをと広く構えることにしました。というか、マスメディアンに登録してから、電話でエージェントさんと希望条件を擦り合わせて判断したわけですけどね。あ、ちなみに全部無料です。お金がかかるのは、求人を出している企業側のみです。

    ともかく、マスメディアンは私のような職種の人におすすめですね。大手転職サイトには出ていない求人が多数掲載されていましたから、感動すら覚えました。なんていうか、質が高いです。業界・業種がある程度絞られているので、マッチングがよりしやすいのだと思います。実際、その効果あって、私は2週間で転職先が決まったのですから。しかも、フリーランス時代の月収よりも+7万円高いお給料で!他にも選考が進んだ会社が2社あり(しかもいい会社)、マスメディアンは穴場だと感じましたね。

    転職が上手くいかない人は、フィールドを間違えている可能性もあります。自分がそれを何よりも感じたわけです。私のように悩んでいる人は、転職を諦める前に、マスメディアンに登録することをおすすめしたいです。フィールドが全然違いますから、ほんと!

    正社員になって変わったこと

    月収が+7万円になったこと

    フリーランスの頃は、もちろん頑張れば会社員時代では考えられない収入の月もありました。しかし、そんなことは滅多になく・・・安定したある程度の金額は約束されていませんでした。しかし、正社員になってからは決まった月収。かつてはそれを「まるで奴隷のようだ」と内心非難さえしていた昔の自分がバカらしく思うほどに、「ありがたい」と本気で思っています。ある程度決まったお金があれば、将来への計画も進みます。何よりも、月収が人生で一番高いので、転職してよかったと本気で思いますね。

    社会保険、福利厚生、家賃補助などの恩恵

    マスメディアンを通して決まった会社は、社会保険はもちろんのこと、豊かな福利厚生があって、家賃補助もあって、賞与もあって、そもそも月収も高くて、とにかく恩恵に預かっています。少し前までのフリーランス時代と比べて、まともな道へと軌道修正できたのだと感動を覚えます。かつてフリーランスで経済的に本気で苦しい日々があったからこそ、正社員のありがたみを心から感じています。

    時間の自由は減ったけど、生活の安定と心の余裕ができた

    そりゃあ、時間的な自由は制限されていますね。フリーランスの頃は、目覚まし時計など一度も使用しませんでした。好きな時に起きて、寝る生活。平日に出かけることもできる。正社員になった今は、そんなことはありえません。ですが、それが何だっていうんですか?もう流石に私も大人なので、節制くらい覚えているつもりです。決まったお金と安定した地位に、漠然とした将来への不安は大分解消されました。とはいえ、油断大敵ですが。フリーランスの極限状態から抜け出せたことは、とにかくありがたい限りです。

    「今の自分の方が、ちゃんと生きてる」と思えるように

    フリーランスで生きることを批判する形になりましたが、私の場合がたまたま生活苦だっただけで、すべての人に当てはまる話ではありません。そんなことはわかってる、・・・ですよね。フリーランスを辞めた今だからこそ、あえて言いますと、フリーランス経験をしてよかったということ。なぜなら、フリーランスでライターという職種・経験を実績として得られたからこそ、正社員としてライターに応募でき、選ばれたのですから。人生に起きるあらゆることは、一見チグハグに見えても、起きることすべてに意味があるのだと感じた次第です。

    フリーランスに戻る予定はあるか?

    「二度とフリーランスやらない」と言えない自分もいる

    ケースバイケースだな、と思っています。もし自分が結婚して、子供が生まれたら、自宅でお仕事ができたらいいですよね。そうなると、フリーランスにまたなる線も否めません。ポジティブな理由です。まぁ、どうなるかわかりませんが。こういった事情がない限りは、今の会社で真面目に働いていくつもりです。

    正社員の安定に感謝しつつ、またスキルを磨いていつか独立も選択肢に

    いやいや、次は成功してみせますよ!なんて意気込むかもしれません。元々、自由を求める傾向があり、アイデアは行動に起こしたいタイプなわけですので。未来はわかりませんね。ですが、今は正社員としてお金を確実に得ながら、フリーランスでは体験できなかった組織人としての学びや恩恵に預かりたいと思います。

    まとめ

    フリーランスは気楽だけど、過酷

    フリーランスは楽って人、そうそういないと思います。自分でお金を稼いでいくって、決して楽な話ではないからです。仕事を選ばなければたくさんありますが、単なる作業要因と化すこともあったり、ようは下請け的に、粛々と生きていく可能性だってあり得ますから。まぁまぁ過酷な道を歩む可能性も高いです。フリーランスで生きると、会社員の時には見えなかった世界が見えてきます。いわば、ストリート。強者のみが生き残り、弱者は淘汰されていく弱肉強食な世界。

    自由の代償は大きいし、向いてない人もいる

    そもそも、何をもって自由というのか?私はフリーランスを経験してつくづく思います。時間的な意味で?それとも経済的に?精神的に?・・・たとえこれらすべてが満たされても、完全な満足はきっとないでしょうね。その理由をいえば、また長くなりますが。

    【まとめ表】フリーランスか、正社員か

    ここまであれこれと述べてきましたが、私の一番の悩みはお金でした。ですので、かつてのフリーランスと、現在の正社員と、生活費や社会保険など含めた基本的な支出を表にまとめてみました。

    項目フリーランス(Before)正社員(After)補足
    家賃86,000円78,000円引っ越してややダウン
    水道代(1ヶ月換算)約1,750円約1,750円2ヶ月に一度3,500円
    電気&ガス約5,000円〜8,000円約4,000円〜5,000円電気代が変わる
    通信費7,000円7,000円同じ
    食費30,000円30,000円同じ
    健康保険約16,500円(国民年金)約27,000円(厚生年金)厚生年金の方が保障手厚く、将来も有利
    住民税1万円前後約10,000〜13,000円年収により変動、給与天引き
    合計支出約152,750円〜165,000円約172,650〜175,650円社保込み。正社員は手取り減るが保障厚い
    見よ、これが私もリアルな数字だ・・・!

    こうして比較してみると、フリーランスと正社員では、毎月の支出額に大きな差はないように見えるかもしれません。しかし実際には、正社員になったことで家賃がやや下がり、健康保険も会社と折半となったため、国民健康保険よりも負担が軽くなっています。また、厚生年金はフリーランス時代の国民年金よりも保険料は高いものの、その分将来受け取れる年金額が多く、老後の安心感がまったく違います(年金はなんだかんだ、受け取れると思っています)。さらに雇用保険も加わったことで、もし仕事を失っても一定期間の保障があるという精神的な安心も得られました。

    そもそも、正社員になってからは月収が+7万円上がりましたし、家賃補助も出ます。オフィスにはお水やコーヒーもあるので、ありがたい福利厚生も。あ、それに賞与もありますね。結論、よほどの何か理由がない限りは、平凡に生きていくならば会社員が一番安心だと思いました。ましてや、私は今独身なわけで、経済的にももっと真剣に考えるべきですから。

    この記事が参考になれば幸いです。

    あわせて読みたい
    もう32歳だった──独身、さびしい女の話をしよう 気がつけば32歳な私。ふと見渡すと、数少ない友達はみんな結婚。子どももいる。会社の人たちも、年齢が近い人はほぼ結婚、またはパートナーがすでにいる。急に現実を思...
    あわせて読みたい
    【職歴コンプレックスと向き合う】「綺麗な人生」って何ですか? 私は20代の頃、自分の職歴にコンプレックスを抱き、心を病ませていました。これまでに5回の転職を経験してきました。自分なりに考えたうえでの選択だったのですが、社会...
    • URLをコピーしました!
    INDEX